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サガン鳥栖原理主義者から愛好家へ転身した30男のblog
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「サガン鳥栖の現在地」として3回に渡り、個人的に思うサガン鳥栖が昇格を目指すに当り足りなかった事を書いてきました。
その最後は、結局「昇格」という目標設定は正しいのかを、これまで避けて来た金銭面の話を踏まえて書きたいと思います。


10月末、サガン鳥栖は岸野監督と来期の契約を結ばない意向を正式に発表しました。この理由として「実績に見合う年俸が払えない」と正式にコメントされました。
12月5日、大宮からレンタルしていたMF島田の契約が終了した事が発表されました。そしてその後は、次々と岸野氏が監督に就任する横浜FCに選手やコーチを引き抜かれている状態です。

もちろん様々な理由があると思いますが、もしサガン鳥栖に潤沢な資金があれば、岸野監督続投もあったかもしれません。同じように大宮から島田の契約を"買い上げて"完全移籍させることも、レンタル契約を延長する事も可能であったかもしれません。

しかし現実はサガン鳥栖はお金が無く、しかしその中で赤字を極力出さないように経営して行く方針が示されています。2008年のDataですが、J2他チームを含めた資金の状況は下記のようになっています。

yosan08.jpg


このように、サガン鳥栖は2008年の時点でJ2でほぼ真ん中ぐらいの資金で運営されており、チームの成績はその資金力と同じか少し上と言う成績を収めています。鳥栖の資金面は大幅に増えたとも減ったとも聞きませんので今年も同じような状況だと思います。今年の昇格チームの仙台・C大阪・湘南は全て昨年時点で鳥栖より資金力も上ですし、4位の甲府も同じです。つまり「後もう少しの資金力が鳥栖には足りない」と言うことかもしれません。

前回まで書いたように、設備面も足りない、選手構成でも足りない、監督の能力も少し足りない。そして資金ももちろん足りない。そう考えると今年鳥栖が昇格できなかったのは必然性があると思います。

では資金力が足りないチームが資金力があるチームを打ち負かすにはどうすればいいのでしょうか?
今期鳥栖より上位のチームは全て(鳥栖よりは)資金力がありました。今年に限ってはそれらのチームが堅実に戦ったと言う印象があります。監督が変更があったのは湘南だけ、チームが昨季と大きく変わったチームは無し。湘南は多少不安材料があったかと思いますが、他3チームはチームの軸が出来ており、その上で堅実性があるチームでした。

一方、鳥栖より資金力があって鳥栖より下位に沈んだチームはとてもJ2昇格争いレベルで活躍できるとは思えない選手と契約していたり、チームの方針がぶれまくっていたり、チームの基幹が大きく変わったり、またチーム自体の存続危機を抱えたりと何らかの問題がありました。

つまり、何らかの問題を抱え自滅する資金力上位チームには勝てますが、堅実に戦う資金力上位チームには勝てない、と言うことではないでしょうか?

今までも、そして今年も、問題のあるチームには資金力の差を跳ね返して勝つことが出来ましたが、残念ながら資金力を大幅に上回る成績はそういうチームがたくさん居ないと無理なので、それなりの運が必要になっています。相手チームの自滅も必要ですし、選手の成長だったり、対戦相手のその時の調子だったり、様々な要因が追い風にならないと現在の鳥栖の予算規模では昇格は難しいと思います。その運は来年かも知れませんし、ずっと先まで無いかもしれません。

鳥栖が目指す物は確かにこの数年は"昇格"ですが、現在のサガン鳥栖においては、「昇格を目指すという言葉」は「運がめぐってきたときにそれを掴む体制を整えておく」という言葉と同義語だと考えます。
資金面では大きな改善はありえませんので、J2中位以上の資金をキープし、収支の健全性(まあ08年が新体制初の黒字ですから大きなことは言えませんが)もキープしながら資金力に大きく勝るチームよりも鳥栖に運が回ってくる時を待ち続けるしかないのではないかと考えます。

08年山形や今年の湘南の例で、まじめに努力し続け、運がめぐれば6〜8億の年間予算でもJ1に上がる事は可能である事は証明されています。(今年の湘南の予算規模はもう少し大きいかも知れないけど)

そういう意味では今年鳥栖が"昇格"を目標に置いた事は決して間違いではなかったと思います。長い低迷期・迷走期を経て、サガン鳥栖はJ1へのウエイティングリストの末尾にこの数年でやっと並んだのです。

これからは経営的な大きな伸びは期待できない以上、現在の状態を何年もキープし続けることが大切です。いつか鳥栖にチャンスが巡ってくるまで、少しづつ弱点を修正し、成長しながらチャンスが来るのをずっと待ち続けるしかありません。

私が勝手にそう思っているだけですが、今年サガン鳥栖に足りなかった事は"お金の問題をなしにすると"大きく別けて3つありました。

・設備面
・選手構成
・監督の能力

来期、これらはどう変わるのでしょうか?

選手構成については今年は早めに動いている、と聞いています。
既に選手もコーチも引き抜かれすぎでこの後かなりの補強や有望新人の加入が無ければなりませんが、資金の無いチームの宿命でもありますので、受け入れて、それでもサガン鳥栖で昇格を目指すのに最低限の戦力を整えて欲しいと思います。
監督の能力については今更松本監督の手腕にけちをつけるつもりはありませんし、尹コーチを監督として育てると言う方針も支持します。
その手法は岸野氏で既に立証済みです。(本当は岸野氏に次の監督を育てて欲しかったのでしょうが、それが出来るほど岸野氏は経験がありませんでした)

しかし、設備面に対し今のところ明確な改善は見えていません。恐らく一番難しく、重要なのは設備面だと自分は思います。
個人的には上に書いた事に矛盾しますが、2〜3年昇格を諦めてそのお金を設備増強に回す事が出来るのであればそれでも構わないと思っています。ただその場合に今の収入が保証されないのは痛いところですが。。。

結局、資金力が無い以上、完璧な物は得る事は出来ません。
だからこそ、地道な戦略で少しづつレベルアップして、地道に一歩一歩積み上げていくしかない、と言うのが私の結論になります。

以上が自分が考える「サガン鳥栖の現在地」になります。


最後に今年行なわれている選手の大規模な引き抜きについて。

確かに鳥栖にとっては非常に痛い移籍制度の改正でした。しかしそれをうまく活かせるように、今年の失敗を糧に出来るように、フロントには戦略の改善を希望したいと思います。それにしても状況は酷すぎますね。高地の時はベテランですし、最後は地元の近くで、と言う気持ちもあるでしょうから仕方ないとは思いましたが、大卒新人2名は何を考え、同一リーグに移籍して行くのでしょうか?
横浜FCについては新練習場も出来ましたし資金力もJ2ではあるほうですから鳥栖の選手にとってはいい移籍先かも知れません。気の知れた監督やコーチも居るわけですし。ですがサガン鳥栖愛好家としては「世話になったチームに何か残してくれよ!」と思ってしまいます。
まあ、いい環境、やりやすい環境であっても、一年でチームを出ると言うことがどういう事かは本人達もそしてチームから引き抜いた人も判っているでしょうから、受け入れるしかないですね。わかっていなくて動いているようなら単なる馬鹿ですが、DFの方ははまだしもMFの方は頭のいいプレイヤーなのでわかって動いているのでしょう。それなりの覚悟があるとおもいます。他にも動く選手が居るかも知れませんが、居るのならば早めに動いて欲しい所です。そうしないと鳥栖の補強も遅れますので。

一方、もし実現すると非常に痛いですが、選手にとってはステップアップになる移籍の話も囁かれています。
この選手については行けば確実にステップアップとなる舞台が待っていますから、非常に残念な気持ちと、もし移籍が決まれば心からがんばって欲しいとと言う気持ち両方あります。いや、本当にこの選手については残って欲しいんですよ。でも選手との別れもサガン鳥栖の今の実力ですので受け入れるしか無いです。資金的にも環境的にも仙台には今はかないませんので・・・

と、なんだか結局はお金の話になってしまう所が現実なんですが、たくさんのスポンサーの方々がサガン鳥栖の為に出してくれた資金と、サポーターの皆様のチケット収入でサガン鳥栖は支えられている訳です。
確かにJ2でも中位の資金力しかないですが、でもその資金は皆さんの貴重なお金の中から出ているわけで、そのことに感謝しつつ、サガン鳥栖にはそれを有効活用してくれて、最大の成績を収めてくれる事を願っています。
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