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サガン鳥栖原理主義者から愛好家へ転身した30男のblog
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しつこいですが、前回、前々回と同様「サガン鳥栖が昇格を現実的な目標として目指しているチーム」として考えています。
この前提が無ければ話は全く変わりますので、上記前提を頭に入れた上で読んで頂ければと思います。

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3:指導者の疑問点


ここで言う指導者は端的に言うと岸野監督になります。
しかし岸野監督の話の前に、GKコーチについて簡単に書きたいと思います。

現在、GKコーチはコーチとしての実績が無い本間コーチがやっています。
もちろん本人の能力について私が知る余地が現在の所殆ど無いですが、しかし、非常に強い疑問を持っています。
なぜ笹原コーチをそのまま繋ぎとめる事が出来なかったのでしょうか?
経費削減があったのかもしれませんが、既に移籍した選手を含めサガン鳥栖のGKが(J2では)一定水準以上の選手に育ったのは笹原コーチの功績ではないでしょうか。試合前のアップで、あれだけ多彩な"活きた"ボールを嫌らしい所(しかししっかりと反応できれば触れる所)に蹴って、GKに感覚をつかませる事が出来るコーチを私は知りません。
選手を育てる事を考えたときに、設備面では現状維持しか出来ていないわけですから、優秀な指導者は保有選手数を減らしてでも残すべきです。昇格と言う目標を撤回してでも鳥栖は優秀な指導者を繋ぎとめる必要があると考えています。
本当は前回書くべきだったのですが、失念してしまったのでこちらに書かせていただきました。


さて、本題に戻ります。
岸野監督は現役時代DFとして活躍し、その後コーチの道を進みます。
東京Vコーチ時代は現日本代表の中澤、平本、森本らを育て、緊急時の監督代行も経験されました。
そのような実績のある優秀なコーチが鳥栖に来てくれると言う事が、新生サガン鳥栖になったと実感させる出来事でした。
その後、2年間コーチとして実績を詰み、06年から監督に就任。


就任1年目、岸野監督率いるサガン鳥栖はいきなり躓きます。
06年07年は1年生監督にとっては非常に大変なシーズンだったと思います。
昨年までチームの軸だった新居が移籍し、守備の要として機能したユジンや抜群のキープ力で前線で為を作っていた濱田もレンタル元に戻りました。
またユンさんの衰えも顕著で昨季4位の面影が感じられないサッカーとなってしまっていました。
基本的に"走る"サッカーであり、走れなくてもボールをキープできたり、捌いたり出来る選手を重要視しなかった(そういうタイプが居なかったと言うこともある)ため、よく言えば運動量多くアグレッシブ、悪く言えばちょこまかと動くけどボールが落ち着かないサッカーでした。
しかし、昨季後半には徐々にその実力の片鱗を見せていた藤田がこの年独り立ちし、シーズン後半からチームを引っ張り始めます。
中盤ではなく前線でボールの落ち着きどころが出来た事で鳥栖の前線からのプレスが活きる形が出来ました。
結果、シーズンを終わってみれば序盤躓きながらも藤田の急成長で何とか形になった1年目でした。

二年目のシーズンも1年目と同じく中盤の構成力不足は解消できませんでした。
恐らく守備の負担を減らせばレオナルドあたりはもう少しボールキープも出来たのでしょうが、役割に関係なく全員に運動量と守備を求める岸野サッカーでは、レオナルドを活かす事は出来ず、また同じようにキープ力があるキムシンヨンも活かす事が出来ませんでした。
結局は藤田の守備とポストプレイと決定力に頼るサッカーであり、せっかく獲得した船谷も充分に活かす事はできませんでした。
藤田が調子が悪かったり、相手に潰されたりすると何も出来ないサッカーになってしまっていて、実際にシーズン後半は下位に対し勝点を落とし、徐々に順位を下げていきました。

私はこの年後半戦失速した理由は岸野監督が指導する鳥栖のやり方が浸透したことの悪い面であったと考えています。
鳥栖がプレスをかけるゾーンは前から積極的にといっても限定できます。そしてプレスをかけるゾーンとかけないゾーンの間から前線にボールを繋げば鳥栖の武器であるすばやい寄せをスルーし、尚且つ鳥栖の弱点をつく事が出来ると言うことが他チームにも知れ渡ってしまい、それに対して愚直に同じサッカーしか出来ない鳥栖は勝点を落とす結果となりました。
当時監督は相手がロングボールでの中盤を省略してきて。。。と言っていましたが、実際には厳密には中盤の作り方の違いであって、単純に放り込むだけではなく鳥栖の弱点を突いて崩されていました。

確かに中盤でのキープ出来て、展開力がある選手が居ない為、全員サッカーになった面もあります。
そして同じようなタイプの選手が多かった為、そういった戦術が取り易かった面もありますが、一方チームとしての戦術の幅がありませんでした。実際には選手には夫々個性がありもう少し選手の特性を見極め、その選手にあった役割を持たせてチームとして纏めていれば違った結果になったのでは?と思います。


三年目
これは以前書きましたが、第一クールは本当に泥沼でした。
岸野監督がチームに求めていたのは、藤田が居ないにも関わらず、昨季の"藤田が居る"鳥栖サッカーでした。
せっかく中盤で為が作れ、展開をつけることが出来る島田を獲得したにも関わらず、他の選手、そして監督も島田を活かすのではなく、昨年までのサッカーを継続する事となり、そこには最も重要であった藤田が居ませんでした。
FW候補であったトジンや池田には酷なほど、藤田がやっていた守備とポストと決定力が求められていました。実際にそれで機能したがどうかは闇の中ですが、例えばトジンをポストや得点力のみを求めて守備の負担から解放してあげる、それも一つの対応策だったと思います。池田についても最初から高いハードルだけ与えるのは間違っています。実際に彼がどの程度の能力を持っているのかはわかりませんが、序盤は藤田の1年目よりはるかにいい動きだったと思います。

結局は藤田に近い役割が出来、藤田以上に高さに絶対の自信を持つハーフナーが加入した事で、スムーズに去年と同じサッカーが出来るようになり、そこに去年居なかった中盤の構成力がある島田が居て、破壊力のあるドリブルが出来る武岡が育ち、シーズン後半からは鳥栖の守備の穴に多少対応できる本物の守備的MFであるホベルトが加入しました。
これらの要因により、同じようなサッカーであっても質と言う面では昨季とは比べ物にならないクオリティーと勝負強さを手に入れ、第2クール首位、第3クールもトップクラスの戦跡を残す事が出来ています。返す返す、後もう少し第1クールで勝点を取れていれば・・・・

岸野監督には岸野監督の信念や理想があり、監督2年目で見つけた鳥栖においての1つの解が今のやり方だったのかもしれません。
しかし、現実を見つめてJ1昇格を目指すのであれば、その一つの解にこだわるのではなく、別の解を探すべきでした。
少なくともキャンプ時には昨年のサッカーが出来ないことはわかりきっていたはずです。開幕時の戦力で戦う為の、昨年とは違うやり方は無かったのか?
また試合内容としても特定の選手の出来が大きく影響するのは変わっていません。
私個人はサッカーにおける戦術とは個人の能力を活かし、そして個人の出来による差を最小限に抑える為の物と考えます。
よって選手の組み合わせが変わればやり方に変化が出るのは当たり前で、どの選手が出ても同じ事が出来ると言うのは理想ですが、選手は量産品ではないので、選手が違えば戦術や細かいやり方も変える必要があると考えます。
そういった戦術的な引き出しの少なさが第一クールの不振につながり、その後補強で盛り返しましたが、結局は昇格を逃す事になったと考えています。

試合での選手交代についても、決まった形が出来てしまうと勝ってても負けてても同じような交代が目立ちました。
あえて名前を出しますが、負けているときに正確なFKを蹴る事が出来る島田を交代させる事が多々ありました。確かに島田が運動量が落ちていたり出来が悪かったりしたのかもしれませんが、鳥栖で最も正確なFKを蹴れる選手を負けている試合で交代させるのは今も得策とは思えません。島田を交代させるな!とは言いませんが、負けている試合で交代させる選手とは思えません。
実際には外野よりも監督の方が当たり前ですがチームが見えているわけで、監督の考えが選手交代においては絶対ではありますが、個人的な考えとして負けている試合での島田の交代が納得いかないのであえて記しておきます。

長々と書きましたが、今回は誤解を受ける可能性が高いので一応補足します。
私は岸野監督が無能だと言いたい訳ではないです。
むしろこの予算でこれだけの結果を残しているのですから優秀な部類の監督になるのではないでしょうか?

ただ「現在の鳥栖で昇格を目指す」には監督のやり方にも問題があったと考えます。

(次回に続く)
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無題
岸さんの1年目は07年
2009/11/17(Tue)12:12 編集
無題
あああああ

すみません。夜にでも修正します・・・・

ご指摘有難うございました。
ハル 2009/11/17(Tue)12:20 編集
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